富本憲吉記念館 ・・  閉館される!

フロントガラスに雪が落ちて解けてゆく・・小雪が舞う寒い1日でした。

今年5月で閉館になると聞いていた 「富本憲吉記念館」へ連れ合いと。

最後に訪れてから10年以上にもなるのかなあ!

                   長屋門が懐かしい・・ 「富本憲吉記念館」 入り口。


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 「富本憲吉記念館」は奈良県生駒郡安堵町の憲吉の生家を修復して造られました。        


       長屋門を入って右側には、大和民家様式を取り入れて1974年に築された本館。

                  庭へと続く門屋を含め・・・4つの建造物があります。


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石畳の敷かれた中庭に釣瓶の置かれた懐かしい井戸が  ・・・・・ 受付の案内がありました。

   井戸小屋に本館への案内。

                              本館から長屋門を見る・・ サザンカの花筵
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                      本館受付でいただいた案内資料。


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                大正時代の土蔵の内部を改装した「陳列室」。

                土蔵の入り口は重厚な観音開きの扉になっていました。

            弟が叱られ戌亥蔵の観音開きの扉を閉められたこと思い出しました。
 
                          遠い昔だったのに・・・・・・・・


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      土蔵には富本憲吉の「大和時代」と呼ばれている初期の作品が展示され、常時150点陳列。


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                  移築された大正時代の土蔵を改修した「第二展示室」

                「紅しだれが咲く頃にもう一度お越しください」・・・と案内を受ける。

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         「第二展示室」は、富本憲吉の「東京時代」「京都時代」の作品が展示されていました。

磁器 色絵竹更紗模様瓢型大壺              

                                      磁器色絵丸紋八角飾皿
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        この時代は当時の常識を破る極端に首の低い、しかしながら柔らかな曲線が美しい
        深く沈んだ気品が魅力の白磁を制作しています。
        また一方では、染付けや鉄描など、既成素地をもとに陶磁を生活普及品として
        大量生産することにも取り組みはじめました。
        さらに、九谷へ赴き、模様豊かで変化に富んだ独自の世界をもつ色絵磁器の
        代表的作品を数多く残しており、今なお色褪せぬ美しさを誇る
        四弁花連続模様もこの時に完成させています。



  磁器色絵葦の葉模様丸角大皿                        器色絵赤更紗模様飾皿

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                         京都時代 (1946~1963) の作品


年齢を加えるにしたがって一段と華やかさを加え、輝きを増した憲吉の作品のなかでも、
この時代で特筆すべきなのは、金銀彩の豪奢な装飾による作品の数々です。
これは色絵磁器にプラチナを混ぜた金と銀を同時に焼きつけたもので、
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色調の浮き上がりがちな金銀が
他の色彩と調和して作品の一つ一つに
王者のような風格を与え、
日本の焼きものには例のない
豊麗な美しさをあふれさせています。



        磁器 色絵金銀彩 「村落遠望」






        磁器 色絵金銀彩 「村落遠望」  ・  白磁壷  ・ 磁器 赤 地金彩竹模様徳利一対 ・

        磁器 色絵金銀彩香炉など。


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   第二展示室から枯葉舞う冬の本館を臨む。

                                              珍しい木の用水桶
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            大和民家様式の重厚な木造の本館には多くの富本憲吉の書画。

       筒の腹部を外にはらせ 口辺をつめて 壷を造る 壷の口辺を開けば鉢となり  

       鉢の口辺を一層開けば 皿となる 皿の外周を押し下げて陶板をつくる

       陶器の形を造る場合の 要領、袋物より平物に 形の移り変わるを 文にて表す  

                                       憲吉 昭和二十二年
 

    
                                            本館床の間
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                 本館から富本憲吉が愛した「離れ屋」と続く廊下。


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離れ屋から土蔵の展示室  四角い手水鉢。

                                  床の間 磁器 染付曲る道模様陶板
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                  好きな 陶磁器を久し振りにゆったり拝見できました。

               本館を出るとまた雪がチラチラ・・・園芸種のハナイソギク ・・ とか。


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シロヤマブキ バラ科 シロヤマブキ属 の実    ネコヤナギ ヤナギ科 ヤナギ属  

ツワブキ キク科  ツワブキ属 の枯れ花   キンカン ミカン科 キンカン属



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長屋門を出て眺めた重そうに垂れるモチノキの実、

来年もこのモチノキはこの場所で実を付けられるだろうか ・・・ 閉館の寂しさを思う。


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  前館長の辻本勇氏が私費を投じて記念館として開館し、自分のコレクションを展示して、
  富本ファンや研究者のために貢献されたました。

  4年前に辻本館長が亡くなられた時、記念館の安否が囁かれ、奈良県や地元安堵町に
  移館されるよう申し出があったようですが、財政の関係?でどこも受け入れられず、
  館蔵品の4分の1が兵庫県陶芸美術館へ、そして4分の1が大阪市立美術館へ寄贈。
  残った4分の2が現在記念館で展示されています。

  そんな状況でご遺族の意向もあり、5月に閉館が決まりましたと説明して、

   「桜の花の咲く頃に、記念の作品展を開催いたしますので、是非お越しください」と、
   お誘いをうけました。

         県も重要無形文化財保持者(人間国宝)第1号の記念館すら、
         応援できない状況の緊縮財政なんでしょうね。    

                                  ------  備忘録として ------


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