友人と連れ立って、行き先は20年近く前に訪れた 「伊勢外宮」
今年4月に勾玉池に面して「式年遷宮記念せんぐう館」が開館され、
池に浮かぶ真新しい朱塗りの 水上能舞台 で、記念の催しが有ったと知りました。
近鉄伊勢市駅で下車したのは、私たちとほんの数人のそれらしき方のみ。
駅前から外宮参道も静かです・・・
木造3階建の旅館・趣のある刃物屋さん・参宮あわびせきや・・・・
豊受大神宮 (外宮) と案内されています。
表参道の火除橋は第一鳥居口御橋ともいわれます。
防火の為に造った橋で、この橋を渡ると神域に入ります。
外宮ではすべて左側通行になっており、手水舎もその関係で左側に配置されています
神楽殿へと続きます。
伊勢神宮外宮は豊受大御神(とようけおおみかみ)をお祀りしています。
お名前の「うけ」とは食物のことで、豊受大御神は食物・穀物を司る神です。
このことより、衣食住、ひろく産業の守護神としてあがめられてるとのことです。
7世紀後半持統天皇の時代に第1回神宮式年遷宮が行われてから
1300年の伝統が固く守られて来ました。
外宮 正宮 正宮の隣の新御敷地に第62回神宮式年遷宮
建築の準備が進んでいるようです。
正宮 から 土宮 ・ 多賀宮 ・ 風宮 へと静まり帰った大木の杉が並ぶ
樹木繁る趣きある石段を上ります。
勾玉池は、明治22年9月に造られ、勾玉の形をしています。
北側の池畔には舞楽の舞台が常設されていて、
仲秋の名月の宵に観月会が行われるそうです。
モダンな木のベンチが調った参拝者休憩所もあり、そこから眺める勾玉池の景色、
色とりどりのショウブが開花、山野草の咲く癒しの散策路も整備されています。
散策路に咲く ホタルブクロ キキョウ科 ホタルブクロ属
シモツケ バラ科 シモツケ属
ヤマアジサイ ユキノシタ科 アジサイ属
ウツボグサ シソ科 ウツボグサ属
カタヒバ イワヒバ科 イワヒバ属
樹木の下の湿地に生えるカタヒバの色を見て、銅の錆緑青を想像しました。

「せんぐう館」から眺めた休憩所 ・ 勾玉池 ・ 能舞台
ゆったり休憩した後、 「内宮は度々なのでどうしようか??」
「ご縁だから歩いて内宮へもお参りしよう!」 と決まったので、
最短距離の御木本道(約4k)を選びました。
この道路は、御木本幸吉が外宮から内宮までの近道を整備する資金を提供したことから
この道路の計画が具体化され、のちに御木本道路と呼ばれることになったそうです。
御木本道路の最終地点 猿田彦神社
おかげ横丁「赤福本店」 ・ 新橋近くの「すし久」へ直行、今日の昼食場所です。
何度もご縁がありお気に入りのお店です ・・・ 今日は「麦とろろ」をいただきました。
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内宮は外宮と違って人・人・人・・平日なのに・・・・休日はどんな人出なんだろう。
宇治橋の手前に高さ7.44mの大鳥居が立っています。
この鳥居は20年経過後の外宮の旧正殿棟持柱を用いられています。
この宇治橋の鳥居で20年経過後、桑名の「七里の渡」の鳥居となり、正殿の棟持柱に始まり、
60年のお役目を果たしていただくそうです。 木材のエコかなあ!
内宮への入口、五十鈴川にかかる宇治橋は、日常の世界から
神聖な世界へのかけ橋といわれています。
宇治橋は20年毎に、かけ替えられます。全長101.8m、巾8.421mで、
欄干の上に16基の擬宝珠(ぎぼし)を据えた純日本風反(そ)り橋で檜(ひのき)で作られていますが、
橋脚の部分は欅(けやき)を使用します。
宇治橋
一の鳥居を進むと直ぐ右側に石畳のお手洗場(みたらし)があります。
澄んだ五十鈴川の河岸に小魚の泳ぐのが見えます。
この石畳は、徳川綱吉将軍の生母、桂昌院が寄進したものといわれています。
正宮直ぐ近くの参道に大木の杉の樹木。
内宮正宮の前の30余段の石段を上ります。
生絹の御幕のかけられている外玉垣南御門前で参拝をします。
この正宮の左に同じ様式の階段石垣があります、その囲いの前に、
来年平成25年は、 社殿を造り替える20年に一度の式年遷宮と案内板に書かれていました。
正殿を始め 御垣内のお建物全てを建て替えし、さらに殿内の 御装束や神宝を新調して、
御神体を新宮へ遷されるそうです。
その準備が進められているのかか、
正宮 工事用の電動工具の響きが聞こえていました。
正宮・・・ 垂仁天皇26年にご鎮座されてから、2000年。
4重の御垣に囲まれた一番奥にあるご正殿に、天照坐皇大御神(あまてらしますすめおおみかみ)が
お鎮まりになっています。
唯一神明造(と名付けられる建築様式のご正殿はじめ付属の殿舎ならびに御垣は、
20年に1度、式年遷宮の大祭を行って建て替えられてきました。
遷宮によって、2000年昔と変わらない姿を今も拝することができるのです。
内宮から宇治山田駅までバスで・・・・車内には大きく
「お伊勢参りは外宮から内宮へ参るのが基本の習わしとされております」 と、
書いて案内されていました。
そのようにお参りされる方は多分少ないのかも知れません。
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近鉄宇治山田駅は、皇族方や大臣方の伊勢神宮参拝の際の乗降駅となっていて、
貴賓室が設けられています。
駅舎が国の登録有形文化財に登録されいるとう。
建物南端の塔屋はもともと火の見櫓を兼ねている。
登録有形文化財 近鉄宇治山田駅
短い時間での伊勢外宮・内宮 ・・・・ お敬いの気持ちでお訪ねしました。
若い方のようにパワースポット?なるものも感じることでも無く、求めるのでもなく、
そこにある自然を通して癒しを感じるかたちとなりました。
いただいた時に感謝 備忘録として 2012・6・8
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