

雨が落ちそうな厚い雲が空一面 … ターコイズグリーンの海水が深緑に見えます。
8:50小浜島から高速船で約40分 西表島大島港へ。
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仲間川マングローブクルーズ、雨にお礼を言わないとね。

昨夜大雨が降ったお蔭で、仲間川が増水して上流のサキシマスオウノキを見ることができました。
上流で船を降りてマングローブの林を木道に沿って歩いていきます。
サキシマスオウノキ 板根を持つ アオギリ科 サキシマスオウノキ属
日本最大で樹齢は約400年で樹高が約20m、板根の広がりは126㎡もある樹です。
板根が大きく張り出した樹が林立し、昔は板根を舟の舵に使用していたそうです。
夏、黄色い鐘形の花を咲かせ、花後に堅い果実を成らせそうです。
葉は楕円形をしており表は無毛で光沢があり、葉裏は銀灰色で鱗状の毛が密生します。
樹皮は紅色の染料や薬用に使用されました。
サキシマスオウノキは、平成12年度に「森の巨人たち100選」に選定され、
「西表島巨樹・巨木保全協議会」によってその保全活動等が行われています。
満潮時には、河口から7.5kmまで船の航行は可能ですが、干潮時は航行観光は中止だそうです。
日本最大規模の仲間川流域低地帯のマングローブ林は、西表島森林生態系保護地域保存地区で
国指定天然記念物仲間川天然保護区域に指定されています。
島の大部分が「西表石垣国立公園」に指定されています。
説明を聞きながら、マンゴローブの群落の中をゆっくり船は進みます。
マングローブというのは特定の植物のことではなく、
海水と淡水が混ざり合う浅い汽水域に生える植物のことを総称してのことばだそうです。
ヤエヤマヒルギ(オオバヒルギ、シロバナヒルギ) ヒルギ科 ヤエヤマヒルギ属
「蛸の足」状の気根を出して地上部を支えています。
日本のマングローブ林の約70%が集まっている西表島。
ハマザクロ(マヤブシキ)の筍根(ジュンコン) ハマザクロ科 ハマザクロ属
ハマザクロ(マヤブシキ)の筍根(ジュンコン) の辺りにアオサギ
西表島にはオヒルギ、メヒルギ、ヤエヤマヒルギ、ヒルギダマシ、ヒルギモドキ、
マヤプシキ、ニッパヤシの7種類が育っていると船長さんより。
メヒルギ ヒルギ科 メヒルギ属
縦に高く伸びた板状の根っこを持っているのが特徴。
この根で不安定な泥の中で体を支え、空気のない泥から出て呼吸をしている.。
オヒルギ (アカバナヒルギ) ヒルギ科 オヒルギ属
地中浅く横に広がった根から、空気を求めて上に伸びる根が地上に出て、急角度で折れ曲がって
再び地中に入り、膝を曲げたように見えるので、これを膝根というそうです。
オヒルギ (アカバナヒルギ) の花
赤い花のように見えますが、花びらを包んでいる部分が赤く、アカバナヒルギとも。
花びら自体の色はクリーム色です。
オヒルギの下でアオサギ … 餌を探しているのかなあ!
マングローブガザミ?それともシジミ?シジミは私たちの知る何倍もの大きさです。
船長さんが見せてくださった握り拳ぐらいもあるシレナシジミ 、汁椀には辛うじて1個

オヒルギの群生が続きます。
昨夜の大雨の恵みで、仲間川の奥まで船が進むことができます。
亜熱帯広葉樹林がうっそうと茂っているなかに、日本に3箇所しかないという八重山ヤシの群落
国の特別天然記念物 ウブンドルのヤエヤマヤシ群落だと案内。
逞しいオヒルギの膝根
川辺の サキシマスオウノキ
台風で樹木が倒れて大きな被害に遭ったそうです。
出発点の仲間大橋に戻ってきました … 再訪の1時間余り感動をいっぱい。
仲間川クルーズ観光が終わって、大原港から美原へ県道215号を移動中の山道 …
イリオモテヤマネコ 注意の大きな看板。
約100匹が生息 … 交通事故で亡くなる数が増え、県道沿いに135箇所位イリオモテヤマネコ
専用のトンネルを設置工事がされています。
イリオモテヤマネコが通っているかの追跡調査も行われているとの運転手さんからの説明でした。
夜行性のイリオモテヤマネコのために、亜熱帯植物の生茂る県道、Ⅰ灯の街灯もなしです…と。
美原から島全体が亜熱帯植物園の由布島に水牛車でのんびり渡ってゆきます。
つづく