8月30日(火)

法事は親戚が揃い、普段出会うことまれな方とのお出会いがあります。
そんな折、従妹の連れ合いが退職後、国立博物館のボランティアをされているご縁から
忍性菩薩のお話になり招待券を2枚いただいき他からいただいていた2枚合わせて、
4婆揃って出かけることになりました。
以前から何となく4婆も忍性さんの生誕地が病院の近くで、碑もあることで関心もありました。
生誕800年記念特別展 忍性-救済に捧げた生涯-
母の逝去を機に16歳で額安寺で剃髪。
延応元年(1239年)以降は西大寺中興開山の興正菩薩叡尊上人に師事して額安寺西辺や般若寺・
奈良坂近郊の北山宿などで文殊供養と貧窮病者への施行を併せ行う。
宝治2年(1248年)には律三大部を鎮西から西大寺に納置するなど、叡尊とともに文殊信仰宣揚と
戒律復興に尽力した。
建長4年(1252年)東国布教のため関東に下向し、鎌倉極楽寺を拠点に教線を拡めた。
奈良国立博物館
爽やかな風が吹き抜ける奈良国立博物館前の公園
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重要文化財 忍性骨蔵器 額安寺五輪塔納置を拝観して、16歳で剃髪した「額安寺」に行ってみたくなり、
友の車で拝観することになりました。
忍性の遺骨を納めた水瓶形の骨蔵器。表面には24行全347字の銘文を刻む。
忍性の遺骨は遺言に従って三分され、奈良の額安寺、同竹林寺、鎌倉の極楽寺に埋葬されました。
本品は額安寺に納められたもので、境内北の奥の院に建つ高さ2m90㎝の五輪塔の地下から見つかった。
額安寺境内
額安寺の御本尊「十一面観音菩薩像」。
室町時代の作で、彩色が鮮やかに残った十一面観音菩薩像さまです。
閉扉してほぼ秘仏のような扱いとなっていたので、このような素晴らしい保存状態なのだそうです。
重要文化財 忍性骨蔵器が この額安寺五輪塔より出土。
1982年に五輪塔の修復工事を行った際に出土したもので、忍性の銅製骨蔵器、善願の骨蔵器など
計11点が重要文化財に指定されています。
壺に刻まれた銘文は、資料的にも貴重なものなのだそうです。
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8月27日(土)

2016年 フォーラム 「第3回 田原本の能」 が 青垣生涯学習センター 弥生の里ホールで
開催されました。
長く仕舞をお稽古されている友人と鑑賞させていただきました。
9:00 開演
巫女舞 村屋坐彌富都比売神社
銚子の舞 説明 守屋廣尚宮司
御湯舞(湯立舞) 琴と楽太鼓の調べでの舞。
銚子の舞で、神の水を釜に移す所作。
参拝者を祓うのが湯立て舞・・・湯を撒き、邪気を祓うそうです。
講座 「猿楽と田楽」 について …
能楽師 金春穂高氏 ( 重要無形文化財・能楽総合指定保持者)
歴史の教科書には能楽についてどうも間違った記載があるようで、指摘をするのですが、
検定が通っているので … そんな回答だそうです … 「間違っているんですよ」と強調されました。
わかりやすく、少しユーモアを交えての講座でした。
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狂 言 大蔵流 附子(ぶす)
太郎冠者と次郎)冠者に「この壺の中には猛毒の附子が入っている。
開けただけで死ぬから絶対開けるなよと言付けて留守を頼む。
附子の毒を浴びないよう、扇であおぎながら壺を開ける二人 … 壺の中に入っていたのは砂糖だった。
どなたもご存じの 狂 言 附子 好いですね。
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能 金春流 舎 利 (しゃり)
出雲国美保の関の僧が、京都へ、唐から渡ったという十六羅漢や仏舎利を見ようと、
東山泉涌寺にやって来ます。
寺男の案内で、仏舎利を拝んで感激していると、寺の近くに住むという男がやって来て、
一緒に舎利を拝みます。
仏舎利のいわれを語っていると、にわかに空がかき曇り、雷光がひらめくと、里人の顔は
鬼と変わり、自分はこの舎利を望んでいた、昔の足疾鬼の執心だという。
仏舎利を奪い、天井を蹴破って虚空に飛び去ってゆきます。
お釈迦様が入滅の時、足疾鬼という外道がお釈迦さまの歯を盗んで逃げたのを、韋駄天という
仏が取り返した話を聞きます。 そこで二人が韋駄天に祈るります。
舎利を奪い取った足疾鬼の形相。
お釈迦さまの舎利をうばいとった鬼、足疾鬼と、それを宇宙の果てまで追って取りもどそうと
仏法の守護神、韋駄天、対決は、長い年月をこえてくりひろげられます。
韋駄天 仏舎利を抱えた足疾鬼

足疾鬼を天上界に追い上げ、下界に追いつめ、仏舎利を取り返します。
正先に置かれた一畳台を巧の上で韋駄天と足疾鬼。
前後も天地もふさがりて。疾鬼は虚空にくるくるくると。 渦まいめぐるを韋駄天立ちより宝棒にて。
疾鬼を大地に打ち伏せて。 首を踏まえて牙舎利はいかに。 出せや出せと責められて。
泣く泣く舎利をさしあげければ。 韋駄天舎利を取り給えば。 さばかり今までは足疾き鬼の。
いつしか今は。足弱車の力もつき。 心も茫々と.起きあがりてこそ.失せにけれ。
泣く泣く舎利をさしあげければ。 韋駄天舎利を取り給えば。
優雅なひと時、にこころの洗濯をさせていただきました。