
唐招提寺観月讃仏会の招待状を友から都合がつかないからと、いただきました。
案内状には金堂の国宝ご本尊・盧舎那仏坐像、右に薬師如来立像、左に千手観音立像 ・
梵天、帝釈天立像・ 四天王立像の写真が、添付されていました。
17:00頃、西ノ京駅 … 徒歩10分 唐招提寺へ。
観月讃仏会の招待は17:30より南大門東側の高麗門より案内しますとのこと。
高麗門前で行列の中の1人となりました。
封筒と引き換えにお茶席券をいただき、参道から金堂へ。

お彼岸が近くなり、金堂の西へ陽が傾いています。
観月讃仏会の荘厳が整って18:00からの法要が始まるのを待つばかりになっています。
裏千家による献茶の儀も厳修されます。
荘厳のお花は秋の七草 ・ お供えはサトイモ ・ お団子 ・ 秋の果物。
正面から眺めた国宝金堂 奈良時代建立の寺院金堂としては現存唯一のもの。
美しいシルエット 天平の大伽藍
陽が落ちる前に散策 … 中央に鼓楼 ・ 後方講堂 礼堂
金堂脇で法要に参列される僧侶が集まって来られました。
中興堂前から金堂への趣ある散策道脇には、紅白の萩が一面に。
散策道には紅白の萩が一面に植えられて波のようなうねりを描いています。
西は本坊 東へは 中興堂・ 御影堂・御廟へ
中興堂は、大悲菩薩覚盛上人の750年御諱(没後750回忌)を記念して建てられた祖師堂です。
寄棟造で、平成11年に完成しました。
覚盛上人坐像(重文)、昭和の中興とも言われている第81世森本孝順長老坐像がご安置。
陽はすでに落ち辺りは薄暮 … 1つ1つの行灯に灯がいれられました。
金堂では観月讃仏会法要がお勤まりになっている時間です。
御影堂前の呈茶会場には行列が … 20席ぐらいの入れ替えの様子。
夕闇が迫って待っている場所から御廟への参道の灯りが随分明るく感じます。
お茶席は御影堂修復事業のため、御影堂前庭が公開されずお茶席は御影堂殿上で。
ほのかな甘さのお団子に和三盆が添えています。 お茶碗は唐招提寺と名が入っています。
今までいただいたお茶(温度)で一番美味しゅうございました … 実感。
お茶席縁側にお月見の荘厳 … お花 ・ お団子 ・ 果物
足りないものは中秋名月、多分あのあたりに、なんて想像しながら … …
左赤い毛氈のお茶席 ・ 箒目の美しく敷かれたお庭の向う灯りの御影堂門
お茶席縁側から前庭・柱の向うに開山堂の屋根 … またしても空を仰ぐ。
お茶をいただいて御影堂門を出るとすでに暗闇に近い状態。
両脇の行燈の灯りに沿って御廟へ。
散策道の足元の行燈の案内道を下って礼堂へ。
真正面の灯りは開山堂。
散策道をひとまわりして金堂前に … 灯りに浮かびあがった
国宝「千手観音立像」、本尊「廬舎那仏坐像」「薬師如来立像」。
ご本尊 国宝 「廬舎那仏坐像」
左 国宝「千手観音立像」 国宝 本尊「廬舎那仏坐像」
国宝 奈良時代(8世紀) 木心乾漆 漆箔。
本尊、盧舎那仏坐像の向かって左側に安置される高さ5.36mの立像。
大脇手42本、小脇手911本、合わせて953本の腕。
本来は1000本あったと考えられています。
本尊、千手観音像にやや遅れる平安時代初期に完成したと考えられます。
伏目がちな表情などから全体的に重厚な印象がある仏像です …
19:30を過ぎ、帰宅のため南大門出口へと向かいます。
振り返って幻想的な3尊に合掌 … 闇に浮かぶ美しいお姿です。
南大門からさらにもう一度 … 合掌。
観月会という縁には恵まれませんでしたが、南大門で僅かに雲の中からのぞかせてくれた中秋名月。
自宅に帰りつくまで雲中の月を追いながら …
わずかな時間で有意義な時をいただいたご縁を喜んでいます。
有難うございました。
