

先日見残した法隆寺の大宝蔵院の宝物。
Mさんが「心残りの無いようにと」 … 再度お世話してくださったのです。
百済観音を拝観して随分歳月が経過します … 距離は近くなのに気持ちが遠いのでしょうね。
今回が最後になるかも…そんな気持ちで拝観させていただきました。
今回はお天気に恵まれました … 西大門から東大門に向かって参道を。
大宝蔵院1998年10月22日に落慶し我が国を代表する宝物類が多数安置されています。
中国の建物四合院に似た平面配置をしていおり、中庭を建物が取り囲むように配置されています。
榊 莫山の書 大宝蔵院中門の 扁額「大宝蔵」 象形文字のよう。
大宝蔵院から眺める 西院伽藍 国宝 金堂 ・ 五重塔
大宝蔵院中門から前に見える 国宝 食堂
百済観音堂 「補陀洛」(千玄室氏揮毫) 扁額。
百済観音堂前の中庭には蓮の文様をした四角形の瓦のように見えましたが敷き詰められています。
この文様は、伝橘夫人念持物の厨子の蓮池から図案化されているそうです。
大宝蔵院は博物館のような形式です。ガラス越しに数多くの宝物類が拝観できます。
百済観音堂内にご安置の百済観音(飛鳥時代)。
なだらかな曲線で構成されたその姿は、日本の仏像にはすらりと優美な珍しい八頭身。
像はクスノキの一本作りですが、宝冠は繊細な線彫りの銅版製。
朱色が色あせながらも残っています。
こんなに細くて大きかったかなあ!
横からみた宝瓶を持つ手が肘から指先までが長くて美しい。
光背を支えている竹の形の棒は竹ではなく檜だそうです。
わくわく奈良情報館 よりお借りした映像
小学生の団体さんが入って来られて驚いた添乗員の説明は…
「この百済観音は檜でできています」 ええええ!たったそれだけ!! そして通過 …
勿体ない!!
明治時代までは観音ではなく「虚空蔵菩薩」と呼ばれていました。
国宝・重要文化財に指定されたものだけでも約190件、点数にして2300余点に及んでいます。
1400年に及ぶ法隆寺の宝物 ・百済観音像、夢達観音像、玉虫厨子、橘婦人厨子をはじめ百万塔、
九面観音像など多数拝観させていただきました。
友が準備くださった電池と双眼鏡をく倶しても玉虫厨子に使われている、玉虫の羽の輝きを
拝観することは叶いませんでした。
でも友と感動の溜息吐息 … 少々大げさかなあ!
西大門への途中、斑鳩の里観光ボランティアさんからNHK「真田丸」に関係する
西大門とその向こうに続く斑鳩西里・子院「阿弥陀院」の意外なお話をお聞きする
ことになりました。
「西大門と番所が重要文化財にもなっていないのは、1684年に消失、1614年徳川家康は、
大坂冬の陣の戦勝祈願のため、法隆寺に立ち寄り、聖徳太子が物部守屋を討伐したときに
使用したとされる梓弓と矢を拝し法隆寺阿弥陀院に止宿します。
大阪城を熟知する大工棟梁の中井大和守正清と面談、正清を味方につけて大阪城を攻めた事で、
正清など宮大工たちの集落西里を、徳川家康が大阪を離れてすぐ大阪方が焼き討ち、その時に
西大門も焼けたといわれています。
これ以降、法隆寺は江戸時代を通じて徳川家の庇護を受けました」…と。
阿弥陀院の前でお聞きしました。
そんな歴史を持つ阿弥陀院は明治の廃仏毀釈で現在は阿弥陀院の表札がある山門が残るだけです。
今は薄汚れて文字も読みずらくなっている「阿弥陀院」。
NHKドラマがいよいよ最終章大阪の陣が始まります。
徳川家康がこの阿弥陀院に止宿したことなど自身で想像しながら見せていただきましょう。
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法隆寺を後にしてMさんにお願いして、ちょっと道草 … 馬見丘陵公園、コブクザクラの開花時期。
馬見丘陵公園花見茶屋から 馬見花苑ダリア園辺り。
お気に入りの場所、ススキの丘から二上山の眺め。
サルビアの朱が映えます。
花の道の一面の コスモス。
公園館から結びの広場へ … 「咲いている!!」 逃げないのに足早になります。
人が多かった花苑からこちらまでは足を延ばされないのか上池辺りは人はまばらです。
ラクウショウ スギ科 ヌマスギ属 別名 ヌマスギ(沼杉)
ほんのり黄金色に黄葉が始まっています。
一面に雲がかかって桜の花の色が雲に溶かされてしまいました。
コブクザクラの向うでコナラの紅葉も始まっています。
コブクザクラ バラ科 サクラ属
シナミザクラ系の雑種と樹名板に記されていました。
コヒガンザクラと中国原産のシナノミザクラとの交雑種。
春と秋から冬にかけて、一年に2回開花します。
花は八重咲きで白、散りぎわには花芯が赤味を帯びます。
ひとつの花に雌しべが1~5本あり、ひとつの小花柄に複数の果実をつけることから
コブクザクラと名づけられた。
今年も望み通りお蔭さまでコブクザクラの開花に出合えました。
11月の終わりごろには病院への道すがらのフユザクラの開花を楽しみにしています。
開花したら道草の回数が増えそうです。