東急ホテルで昼食後、吹雪く中を堀川通を東に、東本願寺に向かって歩きました。
ゆっくり20分ぐらいかけて東本願寺へ。
烏丸通りに着いた頃には、灰色の雲は何時のまにかラピス色に … この変わりように驚いています。
東本願寺阿弥陀堂門の向こうに御影堂門。
写真右端下、「法語行灯」が設置されています。
京都市内では初となるソーラー電源を使用し、環境にも配慮しています。
昨年4年をかけて修理して完了した巨大な二層建ての二重門御影堂門
国の登録有形文化財で、東西約13メートル、南北約21メートル、高さ約27メートル入母屋造。
文化財の指定を受けている山門の中で最も高いという。
現在の御影堂門は1911(明治44)年の再建。
御影堂門の近く法語行燈のことば 「今、いのちがあなたを生きている」
御影堂門を真東へ … ふっと目にとまった民家の花しだれ。
花しだれのお正月飾り柳の枝 心温まる風景 … に立ち止まる。
渉成園 (枳殻邸)西門で受付… 「どちらからお越しでしょうか?」と尋ねてくださった。
協力金500円を支払って、A4サイズの写真集を手渡されました。
同じものを何冊も重なるので、勿体ないので辞退すると、「季節のうるおい」の表紙、
枳殻邸の美しい花暦をくださった …
東本願寺 別邸 名勝 渉成園 (枳殻邸) 西門から正面の高石垣。
石橋のような長い切石、礎石、石臼、山石、瓦にいたるまで組み合わせて築かれています。
高石垣 を右手に臨池亭への散策道
雪を被る ウメ ・ 雪に埋もれる サザンカ ・ モクレンの花芽
手前 臨池亭 池に面した滴翠軒
傍花閣 実に不思議な建物です … 望楼を兼ねた門だそうです。
縁に高欄をめぐらし、東西は明障子が。
天井中央には磁石板に十二支を配した珍しいとのことです … 拝見できません。
二階建で、左右側面に山廊をおき、高欄付きの階段と屋根を上層に向かって架け、
階上は四畳半、雪を被っていますが、入母屋造柿葺屋根です。
中央右、イブキ (ビャクシン) ヒノキ科 ビャクシン属 大木の枯れ木
印月池を周る散策道の雪は解け始め歩き辛くなっています。
渉成園 (枳殻邸) の借景はこのご時世ままなりません。
印月池、東山から上る月影を水面に映して美しいことから名付けられたと聞きますが、
現在は京都タワーが水面に映ります。
雪の回棹廊 檜皮葺きの屋根、欄干を持つ橋
欄干のある木製の回棹廊 … 滑らないように注意深く渡ります。
回棹廊から眺めた印月池の向こうに傍花閣
塩 釜 … 石組みの横穴が設けられ、底に井筒があります。
形が塩を製造する「塩釜」とそれを屋根で覆う「塩屋」の様子に似ていることから
塩釜と呼ばれています。
縮遠亭で茶会が催された時の水源になっていたようです。
縮遠亭 … 縮遠亭に浮かぶ北大島に建てられた茶室。
縮遠亭は、かつては上段の間から東山三十六峰の一つである「阿弥陀が峰」の遠景が、
縮図のように見渡せたと伝えられています。
塩釜の手水鉢(中央、茶色の壺のような陶器)
縮遠亭の上段の間から印月池への階段下にある手水鉢 … 知らないまま見過ごします。
手水鉢の一形式として全国の庭園にある「塩釜の手水鉢」の手本となるもだそうです。
縮遠亭のある北大島から眺めた印月池の向こうに閬風亭
前庭は雪の白、初夏にはグリーンの芝になります。
侵雪橋 … 受付で、「積雪なので今日は渡らないでくださいね、池に落ちたら大変です!」
印月池の西北岸と縮遠亭のある北大島を結ぶ木造の反り橋です。
頼山陽は、「渉成園記」の中で雪の積もった侵雪橋の様子を玉龍の例えて表現しています。
案内冊子
侵雪橋の手前から印月池 ・ 閬風亭
侵雪橋が渡れないので来た道を戻り、再度雪の回棹廊を渡ります。
真正面に傍花閣を眺めます。
園林堂前から眺める傍花閣とイブキ (ビャクシン)の大木の枯れ木、寒々しい眺めです。
閬風亭前庭から眺める縮遠亭 … 借景を入れない映像です。
借景はいろとりどりのビルが乱立して風情を欠きます。
印月池に乗り出すように建てられた丸木柱造りの「漱枕居」 お茶室。
かつてはここから小舟を出して舟遊びをしたということです。
再度雪景色の傍花閣をふりかえって梅林を通り、庭園南口から大玄関を周って散策を終えました。
滅多に縁のない京都の雪景色を短い時間で堪能させていただけました。
最後までお付き合い有り難うございました。
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