
奈良に春を呼ぶ東大寺二月堂の修二会(お水取り)の本行が今日から始まりました。
東大寺大仏殿前のバス停から混雑を避けて、奈良春日野国際フォーラム 甍~I・RA・KA~を横切り、
公園内から二月堂への道へ…大仏殿の甍と鴟尾。
大木の アセビ、白い花が遠くからでも確認できます。
「馬」が葉を食べれば毒に当たる??鹿も食べないそうですよ。
二月堂への参道には大木のアセビが沢山並びます。
白いアセビの花と紅梅が目の保養になりました。
参道を上がり切ったところ … 国宝 東大寺法華堂(三月堂)
8世紀に建てられた東大寺最古の建物で、東大寺の前身とされる金鐘寺の遺構。
法華堂(三月堂) 向かって左に 四月堂 (三昧堂 ・ 普賢堂)
毎年4月に法華三昧が行われるので「四月堂」とも。
四月堂 (三昧堂 ・ 普賢堂)の左、開山堂の境内、昨年の燃え尽きた籠松明が置かれていました。
奈良三名椿の一つとして知られる 「のりこぼし椿」 の蕾が膨らんでいました。
夜のお松明の準備の調った 国宝 二月堂境内
手水舎に掲示されている修二会〈お水取り)のご案内。
参道の階段を上って行く途中、気になった決壊縄。
縄に幣と樒を挟んだ東大寺独特の注連縄で法会の場を結界するそうです。
修二会は奈良時代から途絶えることなく続き、今年1266回目。
練行衆と呼ばれる11人の僧が15日未明の満行まで、本尊の十一面観音の前で
人々に代わって罪をざんげし、天下太平や五穀豊穣などを祈る。
回廊から眺めた良弁杉。
左、練行衆が上堂される登廊 … 中程は食堂、右 修二会参籠宿所。
遠くに生駒山 … 東大寺大仏殿の甍と鴟尾、その手前から煙が立ちのぼるのが見えます。
仏餉屋からの煙のようです。
修二会中、炊飯役が毎日、仏前及び練行衆のために炊飯をする場所で、重文です。
回廊を回って登廊へ … 大仏殿が遠くに見えます。
登廊を下って参籠宿所前に上堂松明が10本。
今夜焚かれる松明が整列していました。
3月1日から14日まで毎日練行衆が二月堂に上るで上堂松明が使われます。
上堂松明は、長さ6m・重さ40kgという大きな松明がつかわれます。
参籠宿所の裏側の戸が開け放されていました。
暖をとるための割木が積んでいます。
参篭宿所と湯屋・仏餉屋前の広場にお籠松明用に奉納された根付きの竹が立て掛けられています。
12日は特に大きい「籠松明」が使用されます。
3月1日は午前0時「一徳火」で、堂童子が石を擦って火花を飛ばして、「本行」が開始されます。
正午、食堂作法が終わった後でしょうか … 湯屋から練行衆が、お風呂上がりのようです。
童子さんが衣類等もって練行衆の後に続いて参籠宿所へ。
参篭宿所の前には浴室である湯屋や食事を作る仏餉屋があります。
中では童子さんが大きな竈で薪を炊かれています。
食堂作法で使用された食器が洗い置かれていました。
籠松明作り

食堂前の倉庫に太さの揃った多くの、藤蔓束が納められています。
「伊賀一ノ井松明講」で、樹齢100年ほどの節のない檜を伐採し、
東大寺の蔵で1年間乾燥された上で、達陀松明が作られるそうです。
松明板を藤蔓で手際よく巻き付け、籠松明の土台の部分が仕上がっていきます。
食堂の南側に造られた木組みの置き場にぎっしり籠松明が並ぶことでしょう。
練行衆の上堂は日没(16:30頃)法要 … また、何時の日にかご縁に。
開山堂の前からもう一度二月堂を振り向いて参道を下りました。
子どもの頃は全く囲いなどなく、お堂の下で母や祖母とお松明の火の粉を被ったものでした。
そんな思い出は何時までも目に焼き付いて、この季節になると足が向いてしまいます。