
唐古・鍵遺跡 復元楼閣の修繕工事に合わせて見学会が3月17日・18日の2日間開催されました。
妹が申し込んでくれたはがきに便乗して参加しました。
4月に開園予定で現在整備進行中です。
唐古池東側の多重環濠エリア、弥生の林エリアは完成しつつあります。
4月開園に合わせて工事が急ピッチで行われているのが伝わってきます。
およそ2,000年前に栄えた、弥生時代の代表的な集落です。
奈良盆地のほぼ中央、奈良県磯城郡田原本町大字唐古および大字鍵に位置します。
遺跡面積の約42ヘクタールは近畿地方最大です。
直径約400mの範囲が居住区で、その周りには幾重にも「環濠」が巡っていました。
遺跡は弥生時代前期(約2,300年前)に成立し、 古墳時代前期(1,700年前)までの
約600年間続きました。
「弥生の建物広場」では発掘で見つかった「大型建物」の柱が完成しています。
高床建物と考えられています。
詳細がどのような姿であったのか、学者の中でも意見が分かれ、
建物の床下まで(高さ2m)の柱の表現にされています。
柱は、太いもので径80cmを超えます。
一説では建物面積20坪以上、高さ8mほどの建物であったと説明を受けました。
いよいよ15:00見学予約の方々に説明が行われます。
ヘルメットの付け方からの説明、足場が狭いことなど、必ず係りの方の指示で。
唐古池の中に建っていることなどの注意など。
1回のメンバーは10名と少人数です … いよいよ足場の階段へ。
外側から眺めていた時とは格段に太い木の柱が使われているのに驚きました。
ここでハプニングが … 入口から2階への足場を登ったところで…
妹が 「もう駄目!駄目!下してください!!」
4階ある2階への階段でギブアップ!
担当者の配慮で戻ってしまいました。
2階の壁は竹の「網代網」、階段は「刻み梯子」
池の水が目に映ると、恐怖感が … 私も高所恐怖症 …
下を見ればガクガクなので、前方と階段のみをひたすら見ていました。
3階かなり高く感じます。
3階屋根の部分、茅葺の屋根が葺き替え工事中、
普段見ることのない茅葺に必要な珍しい道具が置かれていました。

説明では、楼閣欄干部分に留まっている木製の鳥は魔よけの意味があるそうです。
楼閣の高さは12.5m。
土器片に残された「2層の屋根」「大きな渦巻き状の棟飾り」「3羽の鳥」
「2本の柱」「刻み梯子」などを再現しています。
未だ謎ですが、古代の宗教的な建築物らしい雰囲気が感じられます。
くるんとカタツムリを思い出す装飾は、頑丈なロープが巻きつけられた様式です。
間近で見ると摩訶不思議な物体です。
3階の回廊から、最上階へ進みます。
最上階茅葺屋根の葺き替えが終わった屋根の部分です。
萱をおさえている木材は、ヒバ・ケヤキ・ブナの自然木が使われています。
最上階、葺きあがった茅葺屋根。
最上階、シートが取り外されて、360℃見渡すことができます。
西北、生駒山…矢田丘陵。
西南、 二上山 葛城金剛山系。
東南 耳成山 ・ 畝傍山 …
南 … 遠くに薄っすら大峯山系
足元に唐古池の周りには桜が植わってもう直ぐ開花します。
最終場所の見学を終えて、ゆっくり階段を下って行きます。
東南 … 中央より左側に、奈良の若草山が見えます。
満開時の唐古池の桜
足場は上りより下りの方が緊張します。
公園内で待っていた妹 … 「こんな筈ではなかったのに、歳を重ねてひどくなったのかなあ!」
迂回路から眺めた 唐古・鍵遺跡 復元楼閣。
復元楼閣は楼閣を描いた絵画土器(紀元前1世紀ごろ)の出土を受け1994年、
遺跡内の唐古池に建てられた。
木造の2層構造で、直径約50センチの柱を使い、壁の外面は網代壁。
屋根は茅葺きで渦巻き状の棟飾りを配し、上層の欄干には鳥の飾りを付けている。