
予定が重なることがよくあります。
郡山城ホールで「がん哲学外来 大仏さんカフェ5周年」 樋野 興夫 先生の記念講演。
はたまた、年に1度の「浄照寺寄席」 笑福亭仁智さん(上方落語協会会長 第7代) 他。
時間も同じ … どちらを選ぼうか?? 当日まで迷いながら …
案外心積もり は決めていたようです。
早いお昼を済ませて、郡山へ … 陽射しは強いですが、肌に当たる涼やかな風は心地よい。
鉄御門跡
内堀の石垣から追手門東隅櫓
柳澤神社へ参道
幾重にも夏草に覆われる石垣 … 澱んで藻に覆われた内堀の水。
参道を進むと正面に柳澤神社 後方に修復された天守台。
以前訪れた時は、修復工事中でした。
天守台の石垣の修復と展望施設の整備が昨年完成。
散策ができやすい配慮がされています。
天守台展望施設への階段
築城400年余の歴史を感じながら展望施設からは、大和郡山の街並み、
平城京大極殿・薬師寺・若草山まで のぞむことができます。
天守台展望施設最上階からの眺め … 東方面 花山 ・春日山 ・ 若草山
南東方面 城山 ・ 鳥見山 ・ 竜王山
薬師寺西塔







南西方向 … 葛城・金剛山系
発掘調査で礎石を発見、「幻の天守」がようやくその実在が確認されたのです。
「幻の天守」「郡山城の天守については、絵図や文献がほとんど残っていないため、
実在していたかも含めて諸説紛々となっていました。
平成26年の発掘調査で礎石を発見。「幻の天守」は、ようやくその実在が確認されたのです。
礎石や根石の中には、石仏や石塔を転用したものもみられます。
礎石を覆う土からは、豊臣大阪城金箔瓦と同じ8范文様の型)を用いた軒丸瓦や聚楽第に
類例のある文様の軒平瓦などが出土しました。
これらの瓦から、天守礎石の年代は豊臣政権期と考えられます。
この天守は関ヶ原の戦い後に解体。以降、郡山城では天守は再建されなかったようです。
天守台を一周り、北側の石垣。
さかさ地蔵
天守の北側の石垣、豊臣秀長が郡山城を整備する際に築かせたものです。
野面積積みの天守台の石垣には平城京羅城門礎石、石塔、石仏などが奈良の寺院から
寄せ集められました。
お地蔵さんも逆さになって天守の石垣を担っておいでです。

修復された天守台展望施設を一回りできました。
天守台前に戻り、竹林門跡から内濠を渡って東の柳沢文庫(史料館)方面へ。
すっかり干上がった内堀には夏草が覆い繁って石垣が隠れています。
夢の極楽橋を再現しよう…
内濠東側には本丸と毘沙門郭とを結ぶ一本の木橋が掛かっていたそうです。
その名は「極楽橋」。
本丸側の極楽橋跡には石垣で作られた櫓台があります。
本丸大手の「極楽橋」橋台巨石、転用石も多めに配置された石垣。
現在、極楽橋を復元するための工事が行われているようです。
夢の極楽橋を再現しよう…
柳澤文庫のお庭を通り抜けて、追手門、追手門櫓から郡山城ホールへ。
滲む汗を、秋を感じるような涼風が頬を癒してくれます。
明日からまた酷暑に戻りそうです。
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受付 13:30より少し早めに会場へ着き、エントランス ホールで時間待ち。
見覚えのあるお顔 … 樋野先生です。
お声がけしてお礼を。
* がん哲学外来 大仏さんカフェ 5周年 樋野 興夫 先生をお迎えして *
会場 レセプションホ―ル準備中

14:00 順天堂大学医学部病理・腫瘍学教授、医学博士
樋野 興夫先生の講演
近畿各地から多くのお方が参加されました … 急遽テーブルの増設も。
がんサロンに参加のお方もお見受けしました。
がん哲学外来はことばの処方箋。
色んなことばの処方箋をいただいて、メモったのですが、帰宅後、自身の書いた字が読めません‥‥
最近は度々このような繰り返し … 残念。
印象に残ったことば。
「馬の上から花を見る … 馬から下りて花を見る」
日本の医療現場を見るとき、「馬の上から花を見る。馬を降りて花を見る」といった例え話を
用い、「日本の医者は、馬の上から患者を診ている」のではないか。
馬を降りて患者の目線で診療をしている医者が少ないのでは。
医療は患者の境遇を問うてはならないといわれている。
尺取虫運動‥自分のオリジナルポイントを固めてから後ろの吸盤を前に動かし、
そこで固定して前部の足を前に進める。自分のオリジナリティーを失わないですむ。
自分のオリジナルポイントを定める作業、そこに足場を固めてから、次の一歩を踏み出す。
人生で遭遇する多くの問題は、このようにして解決されるものであろう・・・と。
「 あなたはそこにいるだけで価値ある存在 」
樋野先生の夢は後世で、 勝海舟、新島襄、内村鑑三、新渡戸稲造、南原繁、
矢内原忠雄、吉田富三(医学者)師とメディカル・カフェを開くことを願っておられるそうです。
最初に樋野興夫先生のご縁は 「がん哲学外来の話」の本との出あい。
その後出版されたことばの処方箋を、多めに取り寄せがん友や、看病されている
ご家族などにお渡しして、ひと時でも処方箋が役立つことを願ったのでした。