近鉄田原本線 池部駅と隣り合わせて、風情ある川合町役場入り口があります。
平日は門が開かれ、坂を上って役場への通路になっています。
近鉄田原本線(当時は大和鉄道)や、日本初の旅客ケーブルカーだった、
生駒鋼索鉄道(現近鉄生駒ケーブル)を建設した実業家・森本千吉の邸宅「豆山荘」だったのです。
その後、河合村に譲渡され、河合村役場となった …と 案内板に記されています。
旧豆山荘の「庭園」は、役場が閉まっている時間帯でも自由に見学できます。
五重の石塔や灯籠など備えた端正な池泉回遊式のお庭になっています。
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町役場直ぐに緑道北口から公園になっています … クヌギ林を抜けると …
マンサク マンサク科 マンサク属
2種類のマンサクが蕾を多く蓄えて、細リボンのよう花弁を覗かせ、時期を待っています。
下のマンサクは オオバマンサク … 葉が大きく落葉しないまま冬越ししたようです。
真っ黒に変色した実を付けたまま越冬した コブシ モクレン科 モクレン属
新しい芽吹きが始まっています。
花笑み橋近くに 3本の ヤブツバキ ツバキ科 ツバキ属
花笑み橋から眺めた 金剛葛城山系 … 手前は多目的大テント。
太極拳の練習をされていたお方が何人か。
花見茶屋付近 八重咲ギョリュウバイ (魚柳梅、御柳梅)
フトモモ科 レプトスペルマム(ネズモドキ)属
葉が針葉樹のようで樹木の(御柳)に似ていることや、花が梅に似ているところから
「ギョウリュウバイ(御柳梅・魚柳梅)」と呼ばれます。
ジャノメエリカ ツツジ科 エリカ属
耐寒性があり、1月ごろから咲き始め4月ごろまで長い間花を楽しめます。
マホニアコンフーサ メギ科 ヒイラギナンテンの一種、葉の幅が広く、
縁のトゲが少ないのが特徴。
ナンテン同様、「難転」~難を転じて福となす~に通じることから、
縁起木として用いられて入るとのこと。

トンネル通路前は クヌギ林になっています。
「落葉しない落葉樹」 森林インストイラクターの方から「自然塾」で教わりました。
そういえば近くのクヌギやコナラなどは枯れた葉をしっかり着けて越冬しています。
春に新葉が展開する頃、枯れた葉基部で離層が形成され葉っぱが落葉します。
クヌギ(櫟、椚、橡、栩、椡、功刀) ブナ科 コナラ属
苦抜樹(クヌギ) … と記して縁起の良いとして、古くから親しまれている木だそうです。
クレマチス・アンスンエンシス 別名「ウィンターベル」 キンポウゲ科 クレマチス属
中国南西部標高2000mほどの場所を故郷とする常緑性の冬咲きクレマチスだそうです。
こちらでは最盛期が過ぎ、蔓が枯れてわずかな緑の葉に花を付けています。
ベルのような小さな花が重なり合って咲いています。
ベルのような小さな萼(花弁)が、すでに落ち、束になっていた雄蕊も落下しています。
中央の雌蕊のみ残っています。
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お気に入りの場所 … 乙女山古墳につながるススキの丘からの眺め。
公園館の向こうに二上山。
ススキの丘下に大きな大木があります。
そのそばで何時飛んで来て、留まるかわからない鳥さんを待っているカメラマン。
その鳥さんの名前は何でしょうね。
マサキ (柾 正木) ニシキギ科 ニシキギ属
赤い実は3~4つに裂けて、中から赤黄色の種子が現れています。
葉だけでなく、この熟して裂けた実も可愛いですね。
乙女山古墳をまわって下池に下りてきます。
下手な写真ですが、オオバンの番です … 波紋がとても美しいでした。
一本松古墳 ・ 倉塚古墳から梅林へ。

真紅の 「鹿児島紅」
薄ピンクの早咲きでしょうか … 満開に近い状態でした。
白梅 2分咲 ・ 黄色に近い梅 蕾硬しですね。
高台から梅林。
梅林を囲むようにボケの生垣があります。
ボケ(木瓜) バラ科 ボケ属 の 生垣
庭木や盆栽、生け垣、切り花として観賞され、200を超える品種があります。
観賞だけではなく、香りのよい果実を使って果実酒やジャムをつくることができます。
下池から上池、ながれやま古墳前の コブクサクラ がまだ咲いています。
秋に咲く桜が、越冬してまだ咲いています。
花は弱々しくひとまわり小さく咲いています。
何だかとても愛おしくなり、花を手で囲ってみました。
公園館へ戻る道 …
サンシュユ ミズキ科 ミズキ属
蕾が膨らんで、ほんのり黄色の花弁の色が見えます。
いよいよ春が間近です。
色づいた クチナシ(梔子、巵子、支子) アカネ科 クチナシ属 の実
実は「山梔子」といい、栗キントンなどを作るときの着色材や
生薬・漢方薬の原料となる。
公園館へ戻って来ました。
一万歩近くになり、運動不足がちにはいい刺激になりました。
余寒の馬見丘陵公園、四季それぞれの自然を五感で知らせてくれました。