京都迎賓館 一般公開自由参観

4月4日(木) 


         以前から楽しみにしていた、京都迎賓館一般公開自由参観が始まりました。
 
         約束していた法友8名揃ってお出かけできました。


         混雑を避けるため、11:00前後に参観できるように、京都に着きました。


         京都市バス  四条河原町・下賀茂神社行   京都府立医大病院前下車。


              清和院御門より京都御苑    …  左側 築地塀は仙洞御所



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              京都迎賓館西門  … 案内所

                              地下へと下って受付へ。

              地下は撮影禁止 … 持ち物の制限が厳しく、20mより大きな持ち物は預けます。
                           
              空港の手荷物検査と同じ形式で、身に着けている金属でブザーが鳴ります。

              1,500円の参観券を買って、 館内を解説する「参観アプリ」が利用できるタブレット

              をお借りして地下から上っていきます。



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                               迎賓館玄関前



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        美しい築地塀を巡らせた品格ある和風の佇まいをしています。 

                                      案内に従って上履きに履き替えます。

 
        かなり細かく厳しい案内注意事項を受けます。

        例えば … 敷物からスリッパが一歩でもはみ出してはいけません…

                膝をついてはいけません・・・・ などなど。



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                        迎賓館正面玄関 

             入母屋造りなど日本建築の伝統的な屋根の形式が組み合わされ、

             それぞれの枝が用途にふさわしい外観を形成しています。


             玄関扉は樹齢700年の欅の一枚板  … 

             取っ手は、七宝焼き、伝統的な有線七宝技法だそうです。


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               玄関の間、そこから庭園を囲むように「本美濃紙」を使用した障子、
 
               長い渡り廊下が続いています。



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                本美濃和紙で「折り紙」をイメージした京指物の行灯 。

                やわらかい灯りが好いですね。


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                         玄関の間を進むと聚楽の間

       ロビーとして位置づけられる空間で、晩餐会や大臣会合などが行われる際に、

       随行員の待合とするなど多目的に利用されるという。


               京指物の技能と有職織物を用いた安楽椅子。



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                     さりげなく置かれた螺鈿の調度品



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            廊下を進むと夕映えの間 … 京都の東西の山を表現する綴織り



        日本画家の箱崎睦昌の下絵をもとに、「綴織り」という技法で織った織物です。

        「比叡月映」は京都の東にそびえる比叡山を月が照らす様を、「愛宕夕照」は
 
        京都の西に連なる愛宕山に夕日が沈む様を描いています。  案内より




     大臣会合などの会議や立礼式のお茶のおもてなし、晩餐会の待合として使用されています。



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                          飾り台 ―  山紫水明


             飾り台の「蒔絵」・「螺鈿)」は、山紫水明をテーマに、

             人間国宝の北村昭斎と息子の北村繁 作




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     東西の壁面を装飾する「比叡月映」、「愛宕夕照」という二つの織物作品の一文字ずつをとって、

     この部屋を「夕映の間」と呼んでいます。




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                     夕映えの間廊下から眺めた庭園正面 



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                              庭園と霧の間外観


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                    藤の間に続く養生された廊下の擂り上げ障子から眺める中庭。




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          藤の間  … 藤の花言葉は「歓迎」、迎賓館にふさわしい名をもつ大広間。

          最も大きな部屋で、洋食の晩餐会や歓迎式典の会場として使用されています。


          壁面装飾は、日本画家の鹿見喜陌の下絵をもとに、川島織物が製作

          綴織りの技法で織った織物です。

          敷物に藤の花弁が散りばめられているのがうかがえます。

    


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        繊細な雰囲気を壊さないよう、西陣織の特徴を伝えられるよう。

        染めた糸は四百色。それを混ぜ合わせ、最終的には千色になったそうです



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                            格子光天井

        天井の照明は、本美濃紙と京指物の伝統的技能が使われた格子光天井になっています。

        「和凧」の連凧のような3段の笠は、高さが調節でき、そのパターンは、15種類にも及びます。




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   グラスはHOYA  ・  洋食器は大倉陶園  ・ 銀メッキ食器は ノリタケなど、

     老舗の高級食器メーカーから調達しているようです。


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          39種類の日本の草花が織り込まれており、作品名は、「麗花」と言います。

          床に敷かれた緞通は、壁面装飾に描かれた「藤の花」が舞い散った様子を表現しています。



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                  分り辛いですが、敷物(絨毯)の柄は藤の花弁が散りばめられています。



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                   伝統技能「截金」  繊細な作品と道具



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                優雅な日本の伝統文化が披露される舞台

    舞や能、箏の演奏、雅楽などが披露され、訪れた賓客の方々へ日本の伝統文化を紹介しています。




                舞台扉の截金をアップにして撮影しています。

                幾重にも重なる金泊やプラチナ箔の細かな文様からは、高度な技量と集中力、

                と共に作成にかかった膨大な時間がうかがえます。




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                    舞台扉に光る伝統技能「截金」


      人間国宝の故 江里佐代子の作品で、金箔と銀色のプラチナ箔を使用しています。

      金と銀が、互いの美の長所を引き立て合いながら、二つの色が交差するさまに、

      「人と人との出会いもそうありたい」との願いが込められています。

      作品名は、「響流光韻(こうるこういん)」と言います。



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                    桐の間   「五七の桐」を配した和の晩餐室


              最大24名までの会食が可能なこの部屋では、京料理でおもてなし。

              「五七の桐」は、昔は、皇室の裏紋として使用されていましたが、

              現在は、日本国政府の紋章として使用


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             漆黒の漆、全長12メートルの漆の一枚仕上げのテーブルが鏡のように

             庭の緑や天井の意匠を写して室内に豊かな景色を創り出しています。

             正座に慣れないお客様にもくつろいでいただけるよう掘り炬燵式としています



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                      「五七の桐」が描かれた座椅子

            座椅子の背の部分には「五七の桐」の「蒔絵」が施されています。

            桐の葉の色は微妙に異なり、同じ模様の椅子は一つもありません。




                   吊香炉   八代 清水六兵衛 「色絵鳳凰吊り炉」

 

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                            桐の間から眺める中庭



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         太陽と月、二つの趣で欄間を彩る截金

         桐の間の欄間には、藤の間の舞台扉と同じく截金の装飾が施されています。

         作品名は「日月」です。

         太陽と月という二つのモチーフは光の方向によって異なる表情を見せます。


                           釘隠しや襖の唐紙など各所に「五七の桐」が見られます。


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                東西の建物をつなぐ、開放感のある廊橋

                東西の建物をつなぐ橋です。



           船底を逆さにしたような形で、中央部が高く、両端が低くなった「船底天井」で、

           吉野杉を使用しています。四隅には、昆虫の透かし彫りが施されています。



                廊橋を境に池の水深が変わっており、島の配された「海」の部分と、

                「ネビキグサ」のある「水田」の部分に分かれます。



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                 ネビキグサ カヤツリグサ科 のある 「水田」の庭。



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            御苑の緑を借景とし、広大な池を中心に、様々に表情を変えつつ、

            まわりの建物に融け合うように配置されています。

            古くから日本人の住まいに貫かれた伝統「庭屋一如」の思想です。 案内より





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            四季折々の表情をもつ庭園

            様々な木々や花々が植え込まれており、四季折々の色が楽しめるようになっています



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               池には様々な色をした錦鯉が放たれています。

               海外の賓客は、餌やりをお楽しみにされるそうです。  


                   

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                           和舟の船着き場



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                  和舟

          海外からの賓客に、和舟に乗って日本の文化「舟遊び」を楽しまれます。

          池の浅さを考慮して、底が平らになっているそうです。





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                 ゆったり時間に縛られることなく自由参観をさせていただき、

                 玄関に戻ってきました … 玄関内から美しい築地塀を眺めます。



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            約1時間15分とゆっくり法友と参観するすべてに感動をいただきながら…

            和の空間にどっぷり浸り、日本人として誇らしく思えたひとときでした。


            まさに目の保養 … こころの感動と驚き … 感嘆詞の連続でした。

            もう一度縁があれば是非参観させていただきたいと思う場所でです。




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